京都御苑を訪れたのは、春の陽気が心地よいある日でした。京都市上京区の中心部に広がるこの国民公園は、かつての皇居である京都御所を中心に、仙洞御所や京都迎賓館などの歴史的建造物を含む、約65ヘクタールの広大な敷地を誇ります。 
公園内を歩くと、四季折々の自然が楽しめる散策路や芝生広場が広がり、訪れる人々に癒しのひとときを提供してくれます。特に春には梅や桜が咲き誇り、秋には紅葉が美しく彩り、季節ごとの風景が魅力的です。
また、園内には拾翠亭や近衛邸跡などの歴史的な建物が点在しており、過去の皇族や貴族の暮らしを垣間見ることができます。これらの建物は、事前予約や特別公開時に見学することが可能です。 
京都御苑は、歴史と自然が調和した静謐な空間であり、都会の喧騒を忘れて心を落ち着けるのに最適な場所です。訪れるたびに新たな発見があり、何度でも足を運びたくなる魅力にあふれています。
和む場所...
男性の友人によると夜もなかなかいいけど個人的には女性として夜遅く公園をさまようのが怖い😆
紅葉の木をたくさん見たので秋もすごく綺麗らしい。今の時点ではおそらく観光客で賑わいすぎて昔の方が長閑だっただろう...😔 (2019年の春以降行ってない)
京都御苑は、京都御所をはじめとする皇室関連施設を囲む広大な緑地公園で、その歴史は平安時代にまで遡ります。単なる公園ではなく、日本の歴史の中心地としての役割を担ってきた場所です。
京都御苑の歴史
* 平安京の内裏と公家町(平安時代~江戸時代):
* 平安京が造営された794年(延暦13年)には、現在の京都御所から約2km西に内裏(皇居)が完成しました。
* その後、度重なる内裏の焼失により、天皇は一時的に摂関家などの邸宅を皇居とする「里内裏(さとだいり)」に移り住むことが常態化します。
* **現在の京都御所の場所に内裏が創建されたのは、1227年(安貞元年)**の火災以降で、元の場所には再建されませんでした。
* 1331年(元弘元年)に光厳天皇がここで即位されて以来、「御所」として定着し、1392年(明徳3年)の南北朝合一によって名実ともに皇居となりました。
* 江戸時代には、御所を囲むように約200もの宮家や公家、門跡寺院などの邸宅が立ち並び、「公家町(くげまち)」を形成していました。これが現在の京都御苑の敷地の原型となります。
* 東京遷都と荒廃、そして保存事業(明治時代):
* **1869年(明治2年)に明治天皇が東京へ遷幸(遷都)**されると、多くの公家もこれに伴い東京に移住しました。
* その結果、広大な公家町は急速に荒廃し、取り壊された邸宅跡地は雑草が生い茂る状態となりました。
* これを憂慮した明治天皇は、1877年(明治10年)に京都御所を保存し、その周辺の旧観を維持するよう命じました。
* これを受けて、京都府は「大内保存事業」を開始。荒廃した屋敷の撤去、外周石垣土塁工事、道路工事、樹木植栽などが進められ、1883年(明治16年)にこの事業が完了しました。これにより、現在の京都御苑の骨格が形成され、公園として市民に開放されることになります。
* 国民公園としての役割(昭和時代~現在):
* 太平洋戦争後の1947年(昭和22年)には、京都御苑を国民公園とすることが閣議決定されました。これは、御所の前庭としての景観維持だけでなく、都市公園としての役割も付与されたことを意味します。
* 1949年(昭和24年)には、国民公園として一般公開され、市民の憩いの場として親しまれるようになりました。テニスコートや児童公園なども整備されました。
* 1971年(昭和46年)には所管が厚生省から環境庁(現在の環境省)へと移り、大都市における貴重な緑地として、自然環境の保全や自然との触れ合いを推進する役割も重視されるようになりました。
* 現在の京都御苑には、百年を超える樹木が育ち、旧公家屋敷跡や庭園などの歴史的遺構が点在しています。春の桜、秋の紅葉など四季折々の美しい自然が楽しめるだけでなく、京都の歴史を体感できる貴重な場所として、多くの人々が訪れています。
京都御苑は、天皇の住まいと公家たちの暮らしの場であった歴史を持ち、明治以降の近代化の中で公園へと姿を変えながらも、その中心性を失わず、現在まで日本の歴史と文化を伝える重要な役割を果たし続けています。

京都御所を取り囲む国の公園。
1869年までは宮家や公家屋敷が軒を連ね、公家町として栄えた古都の中心地。現在は旧公家屋敷跡や遺構が点在し、梅や桜、紅葉など四季折々の自然が広がり、市民の憩いの場となっているそう。
京都駅から地下鉄烏丸線で「丸太町駅」まで行き、徒歩で約2分ほどにある間之町口から散策しました。
訪れたのが4月初旬だったので、苑内にはまだあちらこちらに桜が咲いていてとても綺麗。土曜日だったこともあり、お花見をしている方が多く見られました。よく見ると地元の方ばかりではなく、観光客の方も木の下に寝転がってお花見を楽しんでしいたように思います。
レストランやお土産が売られた休憩所もあり、天気も良かったのでテラス席にもお客さんが沢山いました。
かなり広大なので、苑内に入るのにはいくつかの入口がありますが、間之町口から京都御所へとむかうと途中小さな神社が点在し、参拝しつつ御所へと迎えたので良かったです。
いつ来ても自然豊かです☺️
写真は令和7年3月30日 春
ジョギングやサイクリング、散歩など市民の憩いの場です。広大な敷地でグルっとするのも大変です。石の上は足を持っていかれるので、自転車の通った跡か、森林の中を通ると楽に進んでいけます✨️